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移住者の声

ひとつの選択。島の情報発信のお手伝いをしたい。

2011年移住:宮畑周平

34歳の編集者です。栄養士・料理研究家の妻と二人の子どもとともに上島町弓削島に移住してきて4ヶ月になります。

地元・神戸の大学を卒業したあと、ニュージーランドに1年間滞在。帰国後商社に入社して貿易業務や営業活動を東京で行っていました。その中で、どのように社会が機能しているかを理解することができましたが、一方で「お金を儲けること」が一番大切な価値であるという風潮と、「モノをつくり続け、消費し続ける」という社会の構造に疑問を持つようになりました。果たしてこれは自分にとって、あるいは人間にとって幸せなことなんだろうか?

そこで30歳の手前で一念発起し、まずものづくりの原点を学ぼうとデザイン学校「桑沢デザイン研究所」に入学。そこで教えられたのは「物質や経済的な豊かさが根源的な人間の幸せだとは限らない」ことでした。もっと重要なことは「自分の生きる場所・居場所」であったり「満足できる仕事」なのでは、と仮説を立て、自分の理想の生き方を実践してみたいと思うようになりました。人生一回きりだし。

弓削島は妻の父親の出身地。豊かな自然や隣近所コミュニティの結束がいまだ豊かに残っているところです。子どもを育てる場所としても申し分ない環境。桑沢デザイン研究所卒業後に就職した編集事務所フリックスタジオの理解もあり、この島に同社の「瀬戸内アネックス(分室)」を開設することが実現しました。東京の仕事をインターネット光回線を利用して行っていますが、少しずつ地元の皆さんが行っているすばらしいまちづくり活動や、島のPRの情報発信のお手伝いができればと思っています。

ここで自分たちがちゃんと「生きていく」ことができれば、かつての私のように悩む方々がこういった生き方をセレクトできるかもしれない。それから、ちょっとジャンプするかもしれませんが、現代を覆うさまざまな社会問題――キレる子どもやニートや自殺など解決の糸口が見つかるかもしれない、と考えてもいるところです。

http://mishroom.wordpress.com/(ブログ)